“われわれは背景カメラ装備に保護カバーを付けていたが、どういうわけか、すでに砂がレンズ上に溜まり出していた、“とインサイトプロジェクト・マネージャー、JPLのTom
Hoffmanは語った。“これは不運ではあるが、それはカメラの任務には影響しないだろう。カメラの任務とは、装備が最終的に設置される着陸船の前の領域の画像を撮ることだからだ。“
----------------
機器の設置は重要であるため、チームは慎重に進めている。
装備が設置され、さらに調整されるまで、2,3か月を要するだろう。
----------------
過去1週間半以上、ミッション技術者らは、それらが作業順序どおりに進むことを保証するため、それらの装備と宇宙船システムを試験してきた。2つの装備はデータをも記録できる。おそらく通過する砂の悪魔が原因で起きた大気圧の低下が気圧センサーにより検出された。これは、磁力計と一式の風と温度センサーとともに、補助荷重センサーサブシステムと呼ばれるパッケージの一部であり、それは磁気データを収集するはずだ。
----------------
インサイトのアームによる更なる画像が先週末に伝えられる予定だった。しかしながら、画像は一時的に妨害され、次の日に再開することになった。新たな家での最初の数週間の間、インサイトはとりわけ注意するよう指示されてきた。そのため予想外のなにかがフォールト(障害)と呼ばれる状態の引き金となる可能性がある。
判り切ったことだが(既に決められた方法で考えれば、)、それは、宇宙船が行うべきことを停止させる原因となるのであり、地上の操作者からの支援を必要とするだろう。
----------------
“われわれは地球上で包括的な試験を行った。だが、そのすべてが火星上の着陸船と少々の違いがあることは分かっている。ゆえにフォールト(障害)は例外的なのである、“とHoffmanは語った。“それらは運用を遅らせる可能性があるが、われわれはそう急いでいない。火星上で実行する個々の運用が安全であることを、われわれは確認したいのだ。ゆえにわれわれは、最初はかなり神経質に安全監視を行っている。”
----------------
宇宙船の技術者らは、フォールト(障害)の原因となりそうな遅延を説明する、装備展開時のかれらの見積の中の時間延長を既に要素に取り入れていた。ミッションの第一の使命は、2地球年もしくは1火星年−赤い惑星の表面からデータを集めるには十分な時間−の間に計画されている。
----------------
インサイトについて
----------------
JPLはNASAの科学ミッション本部からインサイトを管理している。インサイトは、アラバマ州ハンツビルの政府機関マーシャル宇宙航空センターにより管理されるNASAのディスカバリ・プログラムの一部である。
デンバーにあるロッキード・マーチン・スペースは航行ステージと着陸船を含むインサイト宇宙船を建造し、ミッションのための宇宙船の運用を支援している。
----------------
フランス国立宇宙センター(CNES)、パリ地球物理学学院(IPGP)、ドイツ航空宇宙センター(DLR)を含む多数のヨーロッパの同僚たちがインサイトの任務を支援している。
CNESとIPGPは、ドイツにおける太陽系探査(MPS)のためのマックス・プランク研究所、スイスのスイス技術研究所(ETH)、イギリスのインペリアル大学とオックスフォード大学、そしてJPLからの重要な貢献とともに、内部構造(SEIS)装置のための地震の実験を準備した。
DLRは、ポーランド宇宙科学アカデミーの宇宙研究センター(CBK)からの重要な貢献と共に、熱流と物理特性パッケージ(HP3)装置を準備した。スペイン宇宙生物学センター(CAB)は風センサーを提供した。