Mars Report by "NASA"/2018.11.30     

火星の新たな家 ‘ 巨大な砂場 ’!
           


ニュース|2018年11/30
火星の新たな家 ‘ 巨大な砂場 ’

NASAのインサイト宇宙船は2018年11/30に状況監視カメラ装備(ICC)上のレンズカバーをぱっと開き、火星のこの眺めを撮影した。このICCは湾曲した地平線を作り出す魚眼像を映す。

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火星表面に安全に着陸したインサイトに伴い、カリフォルニア州パサデナ、NASAジェット推進研究所のミッション・チームは宇宙船の着陸地点についてさらに知るため多忙である。
インサイトが11/30に着陸したとき、宇宙船が目標のエリシウム平原と呼ばれる火山岩の平原に到着したことを彼らは知った。
船体が “くぼ地” として知られる、塵と砂で満たされた衝突で出来た浅いクレーター内にわずかに傾いて(約4度)留まっていると、今ではかれらは判断している。
インサイトは15度以内の傾きのまま火星表面での運用を成し遂げてきた。

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 “われわれが着陸地点を選択して以来、科学チームはほとんど岩石の無い砂っぽい領域に着陸することを期待していた、ゆえにそう満足しているわけではない、”と、JPLのインサイト・プロジェクト・マネージャTom Hoffmanは語った。
“火星には着陸用のパッドや滑走路は無い。ゆえに、実はほぼ巨大な岩石の無い巨大な砂箱である領域に降下することは、装置の展開をより容易にし、穴を掘り始めるモール(モグラ)に重要な場所を提供することになるのだ。”

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岩の多さと傾斜の度合いは安全な着陸における重要な要因であり、インサイトが着陸後にそのミッションを成功できるかどうかを決定する重要な要素でもある。
岩石と傾斜は、火星表面に熱流プローブ−“モグラ”またはHP3としても知られている−とSEISとして知られている超高感度地震計を設置するためのインサイトの能力に影響する。

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2つのフレームセットの画像内に見えるように、NASAのインサイト宇宙船は火星に着陸した翌日、2018年11/27にロボットアームを自由にした。
(訳注)実際は2つの画像が切り替わっている。

誤った向きで過度の傾斜地に着陸することは、2つの太陽アレイから適切な電力出力を得る宇宙船の能力を危機に陥れる。
一方、巨大な岩石のそばに着陸すると、インサイトが太陽アレイの一つを開けなくなってしまう。
だが実際には、着陸後、2つの太陽アレイは短時間に完全に展開された。





 





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今迄に撮られた着陸領域の写真に関するインサイトの科学チームの初期評価は、着陸船のすぐ近くの領域は少数の岩石のみにより占められているというものだった。インサイトが、着陸中に宇宙船の2つのカメラのレンズを安全に保つ透明プラスチックカバーを外した後、高解像度の画像が今後数日の間に到着することが期待される。

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“われわれはこの初期評価を確認するため高解像度写真を楽しみにしている、“ とインサイトの主任研究員、JPLのBruce Banerdtは語った。
“もしこれらの少数の画像が−解像度を落とす砂カバーを被ったまま−正確であるならば、それは装備展開と火星表面下の熱流実験のモール(モグラ)貫通のための良い兆候を示している。”

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一度、火星表面の場所が2つの主な装備のために注意深く選択されたなら、チームはそこに装備を置くロボット・アームを出して初期実験を始めるだろう。

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着陸船からのデータ・ダウンリンク(データ伝送)もまた、火星での最初の丸一日の間に、太陽を電力とするインサイト宇宙船が火星表面で以前のどのビークルよりも電力を発生していることを示している。

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Sol1(1火星日)中に生じた電力4,588Whは、われわれが今これらの仕事をこなし、科学ミッションを進めるのに十分すぎることを意味する。“

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5/5、カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から打ち上げられたインサイトは1火星年+40火星日(or 40sol)−ほぼ2地球年に相当−のあいだ火星表面で運用される。
インサイトは、いかにして地球と月を含む岩の多い表面の全天体が形成されたか、を学ぶために火星の深奥部を調査する。

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JPLはNASAの科学ミッション本部からインサイトを管理している。
インサイトは、アラバマ州ハンツビルの政府機関マーシャル宇宙航空センターにより管理されるNASAのディスカバリ・プログラムの一部である。フランス国立宇宙センター(CNES)、パリ地球物理学学院(IPGP)、ドイツ航空宇宙センター(DLR)を含む多数のヨーロッパの同僚たちがインサイトの任務を支援している。

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CNESとIPGPは、ドイツにおける太陽系探査(MPS)のためのマックス・プランク研究所、スイスのスイス技術研究所(ETH)、イギリスのインペリアル大学とオックスフォード大学、そしてJPLからの重要な貢献とともに、内部構造(SEIS)装置のための地震の実験を準備した。DLRは、ポーランド宇宙科学アカデミーの宇宙研究センター(CBK)からの重要な貢献と共に、熱流と物理特性パッケージ(HP3)装置を準備した。スペイン宇宙生物学センター(CAB)は風センサーを提供した。


 

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