Mars Report by "NASA"/2018.07.30
      ”火星移住計画の夢・・・破綻”(2018.7.30)                                     2018.08.02



1億年前の初期の火星
想像図






 インフォグラフィック


(詳細はNASAのHP参照)

ニュース 2018年7月30日

  火星は今日の技術を持ってして人が移住することは不可能
 

 これは1億年前の初期の火星の想像図である。そこには海と厚い大気が描かれ、雲も追加されている。これは現在の火星の標高を基本にしており、実際の古代の地形図を反映したものではない。

 SF作家は長い間、地球に似た星で、人が住める環境を作ることを創造してきた。
 科学者はどうかというと、火星での長期植民を可能にすべく人の居住可能な環境をつくることを提案してきた。

 だが、新たなNASA主催の研究によれば、火星は特に温室効果を期待すべき十分な二酸化炭素を維持できない。
 
 このインフォグラフィックは火星の大気を居住可能な環境に変えられるのか?を描いたものだ。

 

 現在の火星の大気はほとんど二酸化炭素から成る。だがそれは余りにも厚く、冷たいので、特に生命に欠かせない液体の水 を保持することができない。

火星では、大気圧が地球の大気の1%以下である。

 表面上のいかなる液体の水も急速に蒸発するか、凍結してしまう。

火星での人の居住可能性を信じる者は、大気を厚くし、液体の水が安定的に存在できる一部地域を想定し、そこの温度を上げるために、さまざまな源から放出されるガスを利用しようと考える。

 これらのガスは、熱を捕え、局地を温められる“グリーンハウス・ガス(温室効果ガス)”と呼ばれている。


“二酸化炭素と水蒸気は、この重要な温室温暖化を実現するのに十分豊富に存在する可能性がある“と、コロラド大学ボルダー校のBruce Jakoskyは語っていた。


火星移住の可能性を調査する研究は以前から行われてきた。
だが、新たな結果が約20年に渡り投入されてきた宇宙船の火星観測により明らかになった。

“これらのデータは惑星上にある上層と表面下に隠された大量の揮発物と大気から宇宙への気体の逸失(二酸化炭素と水のように容易に蒸発した物質の歴史)に関する多くの新情報を与えた。“と北アリゾナ大学(フラッグスタック)のChristopher Edwardsは語った。

 研究者らは、NASA火星リコネッサンス・オービター(多目的周回軌道衛星)とマーズ・オデッセイ宇宙船 からのデータを用いた。

 極の氷内には豊富な炭素含有鉱物と二酸化炭素があることを分析。
さらにNASAMAVEN(火星の大気と揮発の進み方=宇宙への逸失)宇宙船により宇宙への火星の大気の逸失に関するデータを得た。


 結果、温室温暖化を準備するために、大気内に閉じ込めておくべき気体=二酸化炭素が十分でない、ということが分かった。加えて、二酸化炭素ガスのほとんどは容易に利用できないこともわかった。

即ち、火星移住化は今日の技術をもってしては不可能である。とJakoskyは語った。


火星には水蒸気を多量に生じたと思われる多量の氷の水がある。
以前の解析からも水自身が温暖化に貢献することはない。
最初に二酸化炭素による温暖化が達成できなかった。そのため水蒸気のような水分を保つことができなかった。

また、クロロフルオロカーボン(フロン)や他のフッ素系化合物のような他の気体は大気の温度を上昇出来なかった。これらのガスは短命であり、長期の製造プロセスを必要とする。故に現在の研究ではもはや考えられない。


火星の大気圧は地球の約0.6%である。

 太陽から遥かに離れている火星において大気圧を上げる源として南極の氷が考えられた。だが、例え太陽の放射線を吸収して蒸発、もしくは爆発物を使用することで蒸発させたとしても、新たな分析によれば、火星の圧力を地球の1.2%まで、せいぜい2倍にすることができるにすぎない。
 

 別の源としては火星の土壌内の砂粒に付着したCO2があるが、それでも圧力を4%までにしかできない。

第3の源は鉱床内に閉じ込められた炭素である。

最近のNASAの宇宙船の鉱床観測を利用して、表面近くに埋蔵された鉱物がかなり広範囲にわたっていることがわかってきた。だがそれでも圧力の5%以下だろうと判断している。

 しかし、表面近くの鉱物とはいっても、全惑星の広範囲にわたり約100ヤード(91.4m)の深さまで採掘するにはエネルギーが足りない。 火星の堅い表面深くに埋まっている炭素含有鉱物は、必要な圧力に達するための十分なCO2を含むかもしれないが、これらの深層鉱物は未知であり、衛星のデータによる証拠も無い。

 浅い所の炭素含有鉱物は、局所の温室温暖化のためにはっきりと貢献するほど十分な量は無く、また同じく大量のエネルギーを要求する。

 たとえ火星の表面が、今日では、良く知られた生命の形成に向いていないとしても、乾燥した川床や鉱床は地球に似ており、遥かな過去には液体の水が存在し、火星の気候はその表面に液体の水を保持したのかもしれない。
だが、太陽の放射線と太陽風が火星の大気から水蒸気とCO2を取り去った。

MAVENとヨーロッパの宇宙機関、火星エクスプレス・ミッションは、古代の火星に存在したであろう居住可能な大気が宇宙に失われ、太陽風と放射線により取り除かれた、ということを示している。

もちろん、一旦これが発生すると、水とCO2は永遠に失われる。

例え、この喪失が何かに妨害されたとしたなら、地質活動によるガス放出によりゆっくりと大気を回復するので、相当な時間がかかるだろう。チームによれば、火星の現在の大気をちょうど2倍にするのに約1000万年かかるという。

火星に衝突するように彗星や小惑星の方向を変えることにより重要な揮発物を与えるという、別のアイデアも重要かもしれないが、今日の人類の宇宙技術ではむずかしい。

まとめると、この結果は、火星への居住計画は現在のところ有効な技術をもって為されえない、ということを示している


(以上)



ざんねーん! 地球で生き、地球で死ぬ。他に生きる方法はない。


 しかし、最近読んだ“世界トイレ研究会“の世界中を旅して調べた”トイレ“報告書(トイレのチカラ―トイレ改革で社会を変える)によれば、
 1998年:世界人口 約60億人の内43%、24〜25億人の人間にトイレが無い
という結果が載っていた。
 2018年:世界人口 約76億人、比率が同じなら33億人にトイレが無い
ことになる。

例えば、
・中国14億人は、党幹部や金持ち以外の個人の家にトイレは無く、1回約5円支払っ 
 て外の公衆便所で用をたす。トイレには便所管理人が数人いてそれを保持してい
 るというが、出たものの行く先はほとんど垂れ流し。
・インド12億人は・・・汚くて書けない。
・アフリカは2020年までに12億人に達する。一部都会以外、便所は野生動物と同じ。

 さて、33億人は糞尿をどうしているのか? 調査によれば、野外の土に穴を掘り、浸み込ませ且つ溜める(一部は農業に利用)、海川に垂れ流す、というのが現状である。

 地球上の陸地面積は、147,244,000km2(約28.9%)で変わらない。この内人が住める領域は88%程度。広いような気がするが、世界各国の居住可能地面積はさまざま。あの広い中国はたったの10%程度、ロシアは約35%、アメリカは約75%もある。
 
 よって、居住可能地域が狭い中国や人口爆発中のアフリカ、発展途上国、つまり地球上の陸地の多くが糞尿だらけになりつつあることになる。ごく限られた都市地域のみが人間らしい住環境となっているにすぎない。

 このまま海まで汚染されたなら、我々地球人は、天然災害、食糧難、核戦争の前に、糞尿による ペスト、コレラ、チフス等の感染症により滅亡することになるだろう。

 かつて、14世紀ヨーロッパではペストが流行し、ヨーロッパ全人口の30%が死亡したと伝えられる。17世紀にもヨーロッパ中にペストが流行。1665年ケンブリッジ大学が休校となり、田舎に帰ったニュートンが万有引力に気付いたのはこのときだった。

 西部劇にもトイレ事情が出てくる。ジュリアーノ・ジェンマ主演「怒りの荒野」だ。銃の師匠となるリー・バン・クリーフ(毛がある!)との修行の旅、そして師匠との対決。虚しさから銃を捨てるシーン。ガンファイトが激烈だが、それだけでは片手落ちだ。最初のシーンを覚えているだろうか? 孤児として悲惨な環境で育った青年にはまともな仕事が無い。皆に嫌われ、怒鳴られながらも、毎朝肥桶リヤカーを引っ張って町を回って歩く。糞尿の回収だ。身なりもボロボロでいかにも臭そうだ。店や家の前や裏に無造作に出された肥桶の中身をワザワザ樽に流し込み、小銭をもらう。それをリヤカーで運び、大きな肥溜めに捨てて生活している。

クリント・イーストウッドの「UNFORGIVEN(許されざる者)」にもあった。ブタ小屋でその糞尿まみれになってブタを追い、顔から倒れ込むクリントには驚かされた。一人前の男が1日必死で働いても1ドルになるかどうか・・・このころ娼婦の礼金も1ドルだ。金欲しさに子供を知り合いに預け、賞金稼ぎに戻ってしまうが、昔悪事を共にした旧友は幸福に暮らしていた。やむなくガンマン初心者の若者を雇う。
 賞金首は荒野の酒場にいた。店の中にはどこにも便所が無い。20mは離れているだろうか、そこに穴を掘っただけの掘立小屋の便所がある。賞金首が用を足しにくるのを、新人のガンマン志望の若者と便所から数mの激臭い中でじっと朝まで待つ。ついにその時がきた。クソの最中の賞金首を初心者ガンマンは見事に射殺。だが、殺人の代償は大きかった。若者は気が変になる。心配してきてくれた旧友は途中で帰ったが、帰路に捕まってしまう。保安官による残忍な拷問の末殺され、なにもしていないのに町中に死体を晒されてしまう。

 そういえば、昔、”ウィラード”というネズミのパニック映画があった。何とも気持ちの悪い映画であった。続編の”ベン”は主題歌がマイケル・ジャクソンの名曲、内容も気持ち悪さを抑えたものであった。少年とネズミのリーダーのベン。少年はベンのネズミ一家にも会わせてもらうほど信頼し合っていた。しかし、人間の攻撃は容赦ない。最後に少年は火傷だらけのベンにようやく会うのだが、瀕死のベンの目には涙が溢れていたことを思い出す。少年と退治され、殺されていくネズミ”ベン”たちの友情と悲しい別れの名作であった。

 だが、この話、元を正せば、増えつづける人間の排出する糞尿、汚水、ゴミによる不潔に放置された下水道が原因だ。映画ではネズミを代表しているが、昆虫や他の動物も病原菌の媒介者である前に、人間の被害者ではないだろうか? 

臭い話はここまで。

以前から読み続けているNASAの報告書(アメリカ、英語版HP)は驚異的で興味深いものだが、その結末は人類の未来に絶望的なものとなった。


生命、宇宙、岩石の惑星の発生・構造(人工的火星地震:Mars quakes)の研究・探査も結構だが、それが解明される前に自分たちが ゴミと糞尿で滅亡することだけは避けたいものだ。

ナムアミダブ、ナムアミダブ・・・

(続く)


 


 注)記載内容に記憶違いがあるかもしれませんが、そのときはご容赦願います。暫時、調査・修正いたします。
 

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