Georg Simon Ohm 's 1827 paper

”ボルタの電気回路”   -19、20/40
The Voltaic Circuit

19.ボルタの回路に電気的な非伝導体から構成される部分が一部にあると考えるなら、
例えば、伝導能力がゼロである物体では、全回路の縮小長は際限の無い莫大な値となる。

次に、横軸上に非伝導体の部分を入れないなら、
縮小された横軸yが有限の値を常に維持するために
一般的な方程式は次のように変わる。

互いに等質部分からなる回路の全領域において、
検電力はどこでも同じで、
接触場所に広がっている全電圧の総和まで
ある部分から別の部分へと急に変化することはない。

この方程式で定数cを決定するために、
与えられた回路のいずれか一箇所の検電力を仮定してみよう。

これをu’とし、さらに、急にそこを通過する電圧の総和を横座標O’とするなら、
 
を得る。

開いた回路のいづれか2箇所の検電力の差は
例えば、非導電体を割り込ませたボルタの回路では
結果として、2箇所間にあるべき全電圧の合計に等しく、
さらに、この合計の前に置かれるべき符号はちょっとした確認で容易に決定される。


20.次に、特別に注意を引くボルタの回路のもう一つの特性に気づくのである。

この終点に向け、回路のある等質部分に注目して目を離さず、
さらに、簡素化のため、一方の端を横軸の原点とし、
もう一方の端の方向に伸ばした横軸を考えよう。

その縮小長をλ、回路のもう一方の部分の縮小長をΛで表わすなら、
長さλの中に
 
となる。

次の形式もこの方程式に与えられる。
 

この領域は、結果として、単純な等質の回路と同じ状態にあり、
その端に、電圧  が生じる。

その結果、もしAが、それがボルタの電池内で得られるように、かなり目立った値になるなら、
また、
もし比 が1に近づくなら
そのとき、電圧 は、より検出しやすくなるだろう。
(A:回路の全電圧の総和)

この結果、λ部分の領域におけるそのさまざまな段階が、かなり容易に見て取れる。

この結果は重要である。
なぜなら、それ(検電力)が、その非常に弱い力ために、
単純な回路上ではもはや検出できないとき、
複合した回路における電気の分配の法則を述べる意味を生じるからである。

さらに、
均等な電圧を伴うこの現象は、
Λと比べてλが大きければ大きいほど、より大きな強度を示すだろうということが
直ちに明らかになる。

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