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              Mars Report by "NASA"/2019.2.13a
    NASAのインサイト、火星の“温度”測定に備える


    ニュース|2019年2/13
    NASAのインサイト、火星の“温度”測定に備える!
     
    火星表面上のHP3:NASAのインサイト着陸船は2/12、火星表面上に熱と物性パッケージ(HP3)と呼ばれる熱プローブを設置した。

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    2/13、午後1:15PST(午後4時EST)更新
    第6段階は、熱伝導性を測定する熱プローブの変化をより正確に説明するため編集されてきた。

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    NASAのインサイト着陸船は火星表面に第2の装備を配置した。新たな画像から、熱流と物性パッケージもしくはHP3がインサイトの地震計から約3フィート(1m)の所に2/13に展開することに成功したことが確認された。そして、着陸船は最近まで保護シールドで覆われていた。HP3は、火星表面の熱移動を測定し、いかに多量のエネルギーが岩だらけの世界を作り上げたのかを科学者らに示すことが可能だ。
     
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    自己ハンマリング・スパイクが装備されているこの装置、モール(モグラ)は、これまでに行われた赤い惑星へのどのミッションよりも深い、表面下16フィート(5m)まで穴を掘って進むだろう。インサイトと同類の政府のフェニックス着陸船は7インチ(18cm)下まで掘った。

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     “われわれは火星でのいくつかの記録を破ることを楽しみにしている、”とインサイト・ミッションのための熱プローブを準備したドイツ航空宇宙センター(DLR)、HP3主任研究員Tilman Spohnは語った。“数日中に、われわれはモール(モグラ)と呼ぶ装備の一部を使用してついに作業を始めるだろう。”

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    HP3は、16インチ長(40cm長)のモール(モグラ)を保持するため、前面に垂直の金属管の付いた自動車のジャッキのように見える。モールの先端に結合されたテザー(つなぎ鎖状のセンサー+ワイヤー)は、火星表面の温度を測定するための熱センサーを特徴とする一方で、HP3の支持構造物を着陸船に接続している。その間、モール自体の内部の熱センサーは土壌の熱伝導性−いかにして容易に熱が表面下を伝って移動するのか−を測定するだろう。


    ドイツで実験中のHP3:熱と物性パッケージ(HP3)と呼ばれるインサイトの熱プローブ。

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     “我がプローブは火星の内部からやって来る熱を測定するよう設計されている、”とカリフォルニア州パサデナにあるNASAのジェット推進研究所、インサイト主任研究員補Sue Smrekaは語った。“それが、われわれが地下のそれを手に入れようとする理由だ。温度は季節や昼夜の繰り返しの両方により表面で変化するので、われわれのデータに‘ノイズ(雑音)’を加える可能性がある。”
     
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    このモール(モグラ)は土壌の熱伝導性の測定をするために19インチ(50cm)毎に停止するだろう。なぜなら、ハンマリングは摩擦を生じ、且つ熱を放出するので、モールは最初十分に2日間冷却される。そのとき、それは24時間で約50°F(10℃)まで温度上昇する。モール内の温度センサーは、いかにしてこれが急速に起こるのかを測定する。そしてそれにより科学者は土壌の導電性を知るだろう。

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    注意深い掘削作業、停止と、科学チームから装置へコマンドを送らねばならない時間の間に、モールが最大深度に達するまでには、1か月以上かかるだろう。もしモールが前進できる限りの深さまで進むならば、チームは火星の内部温度を計算するため、それでも数か月分のデータを必要とするだろう。

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    もしモールが少なくとも10フィート(3m)に達する前に、巨大な岩石に遭遇したならば、チームはそれらのデータからノイズ(雑音)を取り除くため、まるまる1火星年(2地球年)を必要とするだろう。だからこそ、チームがほとんど岩石の無い着陸地点を注意深く選択した理由の一つなのであり、さらに装備を配置するための場所を選択するのに数週間費やした理由である。熱と物性パッケージ(HP3)と呼ばれるインサイトの熱プローブのアーティストの概念図には、装備内部のさまざまな部分に注釈が付けられている。


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    HP3の断面模型:アーテイストによる熱と物性パッケージ(HP3)と呼ばれるインサイトの熱プローブの概念図には、装置内部のさまざまな部品に注釈が付けられている。


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     “われわれは表面にほとんど岩石の無い理想的な着陸地点を選んだ、“とHP3の設計支援を行った科学者兼技術者、JPLのTroy Hudsonは語った。“それには、火星表面下に多くの巨大な岩石は無いと思うだけの納得のいく理由がある。だが、われわれは地下で遭遇するものを待ち、調べねばならない。“

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    いかにモール(モグラ)が深く進もうとも、それが技術上の偉業であることに口をはさむものはいない。

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     “1足の靴よりも軽い重さのそれは、Wi-Fiルーターよりも省電力であり、別の惑星で少なくとも10フィート(3m)掘らねばならない、”とHudsonは語った。“それは、自身を分裂させることなく、数万回のハンマーストロークを行うことができるバージョンであるため、非常に多くの作業をこなした:16フィート(5m)に達する前にダメになるという初期のバージョンもあったが、われわれが火星に送ったバージョンは幾度とない使用に耐える頑丈さを立証した。“

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