Reduce Garbage/生ゴミは減らせるか?(2/3)


 

簡易型焼却炉


電気式ゴミ処理器


コンポスト

























2.原  理


ゴミ処理の方法としては、
 1) 簡易型小型焼却炉(1万円〜10万円以下)
 2) 二次バーナー付き本格的焼却炉(数十万円〜数百万円以上)
 3) 電気式ゴミ処理器 (約7万円) 電気料金 1000円/月位(パナソニック製など)
 4) コンポストによる堆肥化 (数千円〜2万円)
 5) 太陽エネルギーによる乾燥
 6) 電磁波による乾燥
等があります。

1)、2)はゴミを焼却する一般的な方法です。
一般的にゴミ焼却時には炉内でモノが燃えています。即ち、燃焼が起こっています。
まずは化学工学上、燃焼とは酸素と激しく反応して酸化することにより熱と光を出す現象をいいます。
では何が酸素と反応するのでしょうか? その燃焼物とは可燃性ガスを指します。生ゴミや木、プラスチックではありません。さらに、この気体(水素、メタン、プロパンと空気の各組合せ)には燃焼するための3つの要素が重要になります。

それは
 第一が濃度の上下の限界値
 第二が温度、空気の下で可燃物を点火せずに燃焼させるための着火温度を守る
 第三が空気(酸素)量(これは化学式から求められます。)
です。

 第二の着火温度ですが、炉内がこの温度以上であって初めて、ゴミと呼ばれる固体が“熱分解”し、ガスを発生して燃焼するということになります。(分解燃焼)

ここである疑問が湧いてきます。1)の簡易型の炉では点火せずに燃焼できるのだろうか?ということです。残念ながら簡易型の炉では炉内温度=着火温度以上を一定に保つことはできません。

常温から着火温度に達するまでの過程では、可燃性ガスである炭化水素のうち、燃焼性の良い水素が先に消費され、炭素だけが残ってしまいます。これが不完全燃焼です。これにより炭素=黒煙が大量発生することになります。また着火温度以上になっても空気との混合状態が悪ければ、おなじことが起きます。(つまり第三の条件が重要なわけです。)

 2)の高額な焼却炉は二次バーナーで残った炭素を強制燃焼させますから1)よりはましでしょう。しかし、連続運転するようには出来ていません。

つまり、焼却炉は温度を保って分解燃焼を行うため、24時間動かし続けるのが基本である、ということが理解できると思います。これでは、各自治体の焼却施設と同じになってしまいます。

 

 3)電気式ゴミ処理器 (約7万円)は最近、HPやブログにも使用感がときどき掲載されております。ここで言及しなくとも、なんと5種類の処理器を購入してテストを行った方のHP(biocafe)があります。
  http://biocafe-blog.com/dryformula-garbage-disposal%E3%80%80/  (2017/2)


 例として、パナソニック 家庭用生ごみ処理機 温風乾燥式 6L シルバー MS-N53-Sの場合、使用者から挙げられた問題点は、臭い(蓋を開けた時)、騒音(撹拌時)、処理時間(長い)があります。そのため電気式乾燥タイプはお勧めできないという結論です。(ハイブリッド型を推奨しています。電気代400円/月)

 メーカーがHPで公開しているデータによれば、1Kgの生ごみが3時間で乾燥完了と記載されています。これはなかなか優秀な性能であると思います。

 

ただし、この装置を使うことで3時間で乾燥後の重量が1/2なのか1/10程度になるのか、重量比が記載されていません。投稿者の中には、8時間連続運転しても乾燥しなかったという感想もありましたので、判断の難しいところではあります。とにかく、いづれも正確なゴミの量と処理時間と乾燥の程度が明確になっていません。

 4) コンポストによる堆肥化 (数千円〜2万円)
 著者は約20年前に体験済みです。うまくいったときは、堆肥ができすぎて結局処分しました。失敗したときは、地獄のような悪臭液体廃棄物の処理をやらされました。畑があるわけでもないので、もうやる気がしません。

 5)太陽エネルギーによる乾燥
 1年間実験してみました。目の細かい網(100均にも売っていました。)に生ごみを入れて、一日日の当たる2階の一角に置いてみました。夏場は悪臭と大量のコバエが発生しますが、まとめてキンチョールで撃退できるので効率がいいとも言えます。不衛生ではありますが・・・。直射日光があたるので早い時は1日程でカラカラに乾燥します。しかし、腐敗液が屋根に落ち、そこにも虫がわきます。やはり、衛生上、問題大です。
 

 6)電磁波による乾燥
 これはどこの家庭にもある電子レンジを利用した方法です。
結論から言いますと、約250gの生ゴミ(主に野菜)を25分で25g(1/10)に減量、炭化(70%位)できました。
 生魚(トビウオ20cm、2匹)では、100g(頭部、ひれ、ワタ)が10分で15gに減量、炭化(90%以上)できました。
臭いもわずかに臭う程度で悪臭も発生しません。
 
以上から6つの方法の中で、“6)電磁波による乾燥“が最も適していると思われます。

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