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私が、照らされると見えるようになる不透明な物体の現象の説明を試みる前に、
一般的に、われわれは目に入ってくる光線によってのみ見る
ということに注意しなければならない。
その対象のあらゆる点から発し、目に入ってくる光線なら何であろうとも、
われわれは如何なる対象を見る場合も、
わたしが対象のその印象、つまり像を利用してよいならば、それに色を付ける。
これは単なる推測ではなく、実験により証明されるだろう。
例えば、雄牛または、最近殺されたなんらかの動物の目を取り、底の覆いを取った後で、
あなたは以前はそれらに色がつけられていた物体すべてを見出す。
われわれが対象物を見る度ごとに、その像がわれわれの眼底で着色される。
そして、これは対象物からわれわれへ続く光線によって生まれる。
わたしは後に、視覚のテーマにおけるより厳密な詳細に入るためにこの機会を利用し、
どのような方法で対象の像が眼底に作られるのかを説明したい。
ひとまず、この一般的な意見を満たしてみよう。
それら（不透明な物体）が照らされるときのみ、
われわれは不透明な物体を見るので、
照らされている間だけ存続する光線をこれらの物体の各点から生じなければならない、
というこれこそが証拠である。
それらが暗黒の中に置かれる瞬間に、これらの光線は消える。
そのとき、それらは不透明な物質にふさわしくない。
それらの原因を、他の物体がそれらを照らすそのやり方の中で捜さねばならない。
そして、これは、
どのような照明だけが不透明な物体に光線を生み出す能力があるのか、
または、光を発する物体が、それらの最小の粒子内の攪拌により光線を生み出すように、
それらをほぼ同じ状態にする能力があるのか、
という大きな疑問である。
この問題を考察した偉大なニュートンと他の哲学者はこの現象の原因を反射と称する。
それ故に、
反射と呼ばれるものは何か、に関する正しい考えを、
あなたが作り上げるべきであるということは
最も重要なことである。
ビリヤードゲームに見られるように、
この名前はある物体が他の物体に衝突する反発作用に与えられる。
ボールはビリヤードテーブルのクッションやレッジ（出っ張り）に衝突するとき、
それは再び跳ね返る。
そして、この逆戻りの運動は反射と呼ばれる。
ここで２つの場合の相違に注意することが必要である。
ビリヤードテーブルのレッジ（出っ張り）であるAB（Ｆｉｇ７）を考えてみよう。
第一の場合は次の通りである。
あなたがボールDをABに直角をなすDCの方向へ、
レッジに対し垂直に打つと、
その結果、ACDの隣の角BCDが直角になる。
この場合、ボールは後退するか、同じ線DCに反射されるだろう。
もう一つの場合、ボールがレッジに対し斜めに打たれる場合で、
線ECを考える。
鋭角ACEとABで作るこれが入射角と呼ばれる。
このボールはこの場合レッジから線ＣＦの方向へ跳ね返され、
故にこの線は入射角ＡＣＥと正確に等しい角BCFを
レッジBCとともに反対側に作るはずである。
ボールを跳ね返す線により作られる、この角ＢＣＦは反射角と呼ばれる。
そしてこの法則は常に、運動において物体が障害物に出会うときに発生する。
大砲の砲弾がそれに抵抗するのに十分な強度をもつ壁に向かって打たれると、
この法則にならって反射される。
同様の法則で、ある物体から度々反射される音にそれは拡張される。
そして、ご存知の通り、この音の反射はエコー（反響）と呼ばれている。
光線について同じことが度々起こるのは疑いえない。
われわれが鏡で見る物体は光線の反射によりわれわれの前に現れ、
そして、可能な限り良く磨かれた表面はそれに降りそそぐ光線を反射する。
それ故に、ある物体に降り注ぐ光が反射される場合が、無数にあることは確かに疑いない。
そして哲学者らは、
それ故に、不透明な物体は反射された光線により視覚化されることを根拠として支持してきた。
私は、ちょうど今太陽により照らされる私の窓の向こう側の馬を見ている。
これらの哲学者の意見に従うと、これらの馬の表面にふり注ぐ太陽光線が、馬から反射される。
それらは私のアパートメントに入り、これらの馬を私に見えるようにする。
もしわれわれがこれらの哲学者を信ずるなら、同じ方法で月と星が見え、
さらにこれらは確かに不透明な物体である。
これらの物体に降り注ぎ、
そしてそれらに晒される部分を照らす太陽光線は反射され、
さらに物体が自身で光るかのように、われわれへ伝達される、
この意見によれば、それらが反射する太陽光線によってのみわれわれは月や惑星を見る。
そしてあなたは、月の光は太陽光の反射である、という主張を度々聞かねばならない。
同じ方法で、彼らは言うには、
太陽の光線は、それらに晒される最初の不透明な物体により反射され、
それらがすっかり弱まるまで、同じ性質の他の物体上で一連の同じ反射を受ける。
しかし、この意見が一見いかにももっともらしく見えようとも、
よく考察すると、それは非常に多くの不条理を含んでいるので全く支持できない。
そして、私はこの現象の真の解決のための準備をしながら、証明したい。
１７６０年６月２８日
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